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フリーウェディングプランナーの2種類の類型

今回は、フリーウェディングプランナーには実は2種類のパターンがあるんですよ!ということを概説していきます!

フリーウェディングプランナーとは?

フリーウェディングプランナーのフリーとはそもそも、「フリーランス」を指します。フリーランスとは、「個人事業主」のことです。
で、フリーウェディングプランナーとはこの言葉通り、「企業や団体などと雇用関係をもたず、個人で新郎新婦を集客し、新郎新婦と直接契約するという新しいビジネススタイルで仕事を行うウエディングプランナー」を指します。「式場というハコモノ」ありきの装置産業から抜け出し、ハコの外にビジネス勝機を見出すとともに、自分自身の力で集客から婚礼の施行を行うという、すべてを自分の力で行うことから、「完全独立型のフリーウエディングプランナー」とも定義できます。業界的な認知度としては、2011年ごろから高まり始め(もちろんそれ以前に活動していた方もいます)、2020年現在においてはその数は年々増えてきているといえます。

 

ですが、実はこの「自分自身の力で集客し、新郎新婦と直接契約し、施行する」というタイプの完全独立型フリーウェディングプランナーとは別に、「式場やプロデュース会社からの委託を受けて結婚式の担当を請け負う」というタイプのフリーウエディングプランナーも存在します。こちらは主に、企業案件を業務委託という形で請け負うことから、「業務委託型フリーウェディングプランナー」と定義できます。

 

そしてこれらは実は似て非なるもので、それぞれ全く異なる発想とビジネススキルが求められます。詳しく見ていきましょう。

完全独立型フリーウェディングプランナー

このタイプのフリーウェディングプランナーは第一に、「職人気質」「こだわり志向」「顧客志向」といえます。もともと式場やプロデュース会社で勤務していたが、「自分はいま、本当にしたい結婚式をお客様に提供できているのだろうか?それが実現できる環境に、自分はいるのだろうか?」と日々自問自答と葛藤を抱え、「もっとお客様のためになれることができるはず!」「自分ならもっとやれるはず!」「結婚式って本来、もっと自由なはず!」との想いが高まり、会社を辞めフリーを選んだというタイプです。自分の理想を独立という形で実現したタイプともいえます。

 

どちらかというと、こだわりに対して妥協できないタイプが多く、組織における調和やバランスよりもこだわりを追求するというタイプが多いです。そしてこのこだわりは、「対自分自身」と「対お客様」の両方に現れることが多く、前者の場合は主に、「人の下で使われるのは絶対イヤ!」「自分自身に嘘をついてまで我慢する必要はない!」という経営者マインドとして発露します。他方、後者の場合は主に、「このお客様にはこんな装飾や会場、衣装や進行を提案してあげたい!」という飽くなきオリジナリティへの追求として発露します。

 

総じて言えることは、企業という組織内で足並みを揃えることをよしとせず、またそれを得意とせず、自分自身とお客様両方へのこだわりを「世界観」という形で表現し、キャラ立ちしているタイプが多いということです。そしてこのキャラ立ちが顕著な人ほど、「その人に頼むとどんなウェディングができるのか?」が見えやすい分、集客しやすい傾向にあるという特徴もあります。こうしたタイプの顧客はまさに、新郎新婦のみとなるため、逆にいうと企業案件にはほどほど適していないタイプともいえます。もしこうしたタイプのフリープランナー が企業案件として業務委託型ウェディングプランナーを請負ったとすると、かなりの短期間で契約解除にいたるということも多いです。理由としては先に挙げた通り、「対自分自身へのこだわり」「対お客様へのこだわり」と企業内の論理との間で埋めようのない矛盾を感じてしまうからです。

業務委託型フリーウェディングプランナー

一方、このタイプのフリーウェディングプランナーは、「柔軟」「聴き上手」「組織志向」といえます。もともと「独立したい!!!」との想いがあってフリーになったのではなく、結婚や出産を機に業界を離れた、もしくはウェディングという仕事に一度は限界を感じ辞めたというタイプが多いです。そのため、子育てがひと段落し再び働ける環境や状況がきたり、あるいは別業界を経験したのち、やはり自分はウェディングが好きということを再確認した後に、こうした働き方を選ぶタイプが多いともいえます。

 

こだわりに対して妥協できないというタイプよりは、「自分に求められることを理解し柔軟に対応できる」タイプが多く、組織内の調和や論理と自己主張とを、いいバランスで消化して割り切って考えることができる人が多いのも特徴といえます。

 

その分、自分でイチから集客したり、婚礼当日の施行までをすべて自分ひとりの責任で行うといったスキルを有しているタイプではないともいえます。反面、組織と新郎新婦の双方に対して「柔軟」で「聴き上手」であることから、企業受けや新郎新婦受けは総じてよいともいえます。また、結婚や出産を機にカムバックしていることや、一度業界を離れてまでカムバックしている方が多い分、「純粋に結婚式が好き」というタイプも多く、仕事に対しての責任感は総じて強いといえます。

まとめ

以上見てきたように、フリーウェディングプランナーと一口にいっても、2種類の類型があることを理解いただけたかと思います。なかにはオールラウンダータイプで、縦横無尽に両方の類型を行ったり来たりできるタイプのフリーウェディングプランナーもいます。弊社ではこうしたタイプを、「カメレオンタイプ」と呼んでおり、これからの時代にもっとも適した仕事の仕方ができるタイプとも認識しています。

 

いずれにせよまず重要なのは、自分はどちらのタイプなのかを認識することです。この認識において、入り口段階でズレがあるとき、仕事のミスマッチングという不幸が生じます。次回は、それぞれのタイプにおいて求められるビジネススキルとビジネスマインドについて概説していきたいと思います。

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